国際税務コラム

シンガポール法人税

シンガポールでは電子申告が義務化される?

シンガポールでは電子申告が義務化

シンガポール2016年度予算案(税制改正)が発表されましたが、その中に「電子申告」に係る改正もありましたので、その取扱いを整理したいと思います。

 

現行の取扱い

法人所得税の申告は、紙による申告とMy Tax Portalを利用した電子申告(e-filing)の両方が認められており、どちらの方法で申告するかどうかは納税者が任意で選択することができました。

なお、紙による申告の場合の提出期限は11月30日となりますが、電子申告の場合は12月15日までと少し提出期限が延長されます。

 

2020賦課年度には全ての法人が電子申告義務化の対象に

前述の通り、現行制度では紙による申告も認められていますが、下記のスケジュールに従って、段階的に電子申告義務化の対象となる法人が増え、最終的に2020賦課年度には全ての法人が電子申告義務化の対象となります。

つまり、法人所得税の申告について、紙による申告が全面的に認められないことになります。

 

 ・ 2017賦課年度の売上高がS$10,000,000超の法人→2018賦課年度に義務化

 ・ 2018賦課年度の売上高がS$1,000,000超の法人→2019賦課年度に義務化

 ・ 全ての法人→2020賦課年度に義務化

 

この改正は生産性を高めることを目的として行われますが、まさにシンガポールらしい改正ではないでしょうか。最終的には全ての法人を電子申告義務化の対象とするところは、やはりシンガポールだからこそなせる業でしょう。

 

源泉所得税の申告は既に電子申告のみ

2016年7月1日以降、源泉所得税の申告については紙による申告は認められず、電子申告を行う必要がありますのでご留意ください。

(参考)IRASウェブサイト 外部(英語)

 

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