国際税務コラム

シンガポール優遇税制

シンガポールからのASEAN市場開拓に使える優遇税制【DTDi】とは?

DTDiとは?

シンガポール優遇税制で、よく使われているものとしてPICスキームをご紹介しましたが、それ以外によく使われている優遇税制として、『DTDi』というものがあります。

『DTDi』とは、【Double Tax Deduction for Internationalization 】を指していますが、この優遇税制は、IEシンガポールというところから出されているものです。

 

優遇内容

優遇税制の名前の通り、シンガポール国外への投資機会の模索や事業拡大検討に係る一定の費用について2倍の金額を損金に算入できるという優遇税制です。

S$10,000の費用に対して、S$20,000の損金算入ができるということです。

年間S$100,000までは、IEシンガポールからの承認なしに2倍の損金算入が認められています (S$100,000を超える場合は、IEシンガポールからの承認がなければなりません)。

上記の通り、優遇税制を適用するためのハードルが低く、多くの会社で使われている優遇税制となっています。

 

一定の費用とは?

DTDiの対象となる一定の費用とは、下記の費用を言います。

①海外への事業展開に係る費用
②海外への投資機会の検討に係る費用
③海外での展示会に係る費用
④所定の国内展示会に係る費用

例えば、海外の子会社設立のための出張費用やフィージビリティ・スタディのための費用などが該当します。

 

注意事項

なお、当局からの調査のためにこれらの費用に係る証憑を取っておく必要があります。その中には、出張の目的や旅程、会ったクライアントのリスト、請求書などが含まれます。

旅程などについては、日頃から詳細に記録を残しておいた方が良いと考えられます。

なぜなら、シンガポールの法人税 確定申告期限は忘れた頃にやってくるためです。

 

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